仙波河岸史跡公園


WEBで調べた所、仙波河岸史跡公園は、平成十六年(2004年)五月に開園されました。それまでは、湿地帯の中の一面の雑木林で、すぐそばの愛宕あたご神社のがけ下から出るき水が子供たちの遊び場になったりしていました。やがて、バイパスが開通したおかげで湧き水が出なくなり、人々の足も遠ざかっていた頃でした。現在園内には、と船着場跡をはじめとして仙波の滝の跡、自然観察湿性地などを見て回ることができます。
ところで、ここには仙波河岸の船着場がありました。江戸時代を通して江戸と川越地方の間の主要な物流経路であった新河岸川の舟運しゅううんを支えてきたのは、すでにいくつかの河岸(船着き場)がありました。この仙波河岸は、「より近い船着き場を」という川越商人たちの要望から明治十二年(1879年)に完成しました。ちなみに今の仙波河岸公園の前の道は、荷物を運ぶために切通しの道を掘削ほっさくしたものです。
ところが大正三(1914)年に東上鉄道の開通され、大正九年(1920年)より始まる新河岸川の改修による水量の減少で舟運自体が成り立たなくなりました。