薄い黄色の花のように見えるのは、実は果実でフウセントウワタと言い、赤紫の花はキクです。フウセントウワタは、漢字の表記では風船唐綿と書きます。いかにも東洋風の草花という感じがしますが、なんと南アフリカ原産ということで、開花期は六月から七月で、WEBの写真を見ただけですが、その花の形がなかなかユニークなようです。しかしもっとユニークなのは、花が散った後にできるその果実です。フウセントウワタの学名は、ゴンフォカルプスというそうです。ところがこのゴンフォカルプスは、ギリシア語のゴンフォス(こん棒)とカルポス(果実)をあわせた名称です。もちろん、その果実の形状からこのような名前がつけられたにちがいないようですが、日本名のフウセントウワタの方がふさわしいように思います。こんぼうというよりむしろ風船の形に近いような気がします。さらに、この果実が熟すと、縦に割れて、綿毛がついた種がたくさん飛散するというのて、そのこともあわせて、風船唐綿と漢字で表記するフウセントウワタの方がこの草花の特徴をとらえているように思います。いずれにしても花より果実として好まれてきたことを示しているようです。
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