最初の海外旅行から23年目の海外旅行は単身で。行く先はイタリアのポンペイです。前回に続いて、孑度 哩さんのブログを投稿します。
いよいよ単身で
最初の海外旅行から27年。2003年の11月。ついに単身での海外旅行の日がやってきました。仕事がら、仕事を休んでの海外旅行には上司の承認が前提。そこで、仕事を休まずに行って来れる期日と場所から目的地を選びました。それはイタリアのポンペイ遺跡。まだマイルは貯まっていなかったので、獲得したのはカード払いのポイントだけでした。
トランジット
なぜポンペイなのか、理由は3つあります。1つは、ある目的(詳しくは後日)のための予行練習に、乗り継ぎを経験することです。2つめは、日本出発から帰国までが5日間で済むことです。欧米への渡航は、4日間まででは正規チケットですが、当時は5日間以上ですと割引運賃が適用されたのです。今は自由競争になっていて、旅行期間は問わないようですが…。3つめは、現地発着日本語のツアーがあることです。英語をはじめ外国人との会話はほとんどできませんので!この3つの方程式を解いた結果がポンペイでした。
シャルルドゴール空港
それでも、なぜポンペイなのか。決め手は夜便です。当時は、夜便すなわち勤務した後に搭乗できる便は、エールフランスのみでした。夜便そを利用すれば、5日間のうち1日分を稼げるわけです。こうなると、乗り継ぎはパリのシャルルドゴール空港。そしてパリ経由で手軽に行ける有名観光地ということでイタリアのローマ。そこでの催行ツアーということで、ポンペイを選んだのです。今は夜便が増え、いろんな個人旅行を楽しむことができます。もちろん私も利用しました! その紹介はもう少し後になります。
5日間
いよいよパリ経由ローマ・ポンペイ個人旅行の出発です。職場は、土日に祝日などが重なり4連休。仕事を終えて家に戻り、バッグを肩に成田に向かいます。そう!確約航空券入手条件が成立する「5日間」が確保できました。騒音規制で22時前の出発。機内食を味わってひと眠り。目覚めればパリです。
人の流れ
早朝、と言っても日本時間では昼過ぎですが、パリのシャルルドゴール空港に到着しました。目指すはローマ行きの便が待つ搭乗口。目印は、「transfer」とか「transit」などの表記。そして何よりも人の流れです。歩いていると、「ローマ云々」という日本語が耳に入り、早速そのグループに躊躇なく話かけ、一緒に探して入国窓口へ。ユーロ圏内なので、ここで入国審査し、無事ローマに向けて出発できました。
レオナルド・ダ・ビンチ
ローマの国際空港に到着しました。名前はフィウミチーノ空港ですが、愛称はレオナルド・ダ・ビンチ空港。納得の名称です。次の問題はローマ市内までの交通機関。値段と安全と<ruby>容易<rt>ようい</rt></ruby>さで、鉄道を選びました。窓口で「テルミニ」などと伝え、無事チケットをゲット! 列車名は「レオナルドエクスプレス」で、一度乗車すれば終着はローマの中心にあるテルミニ駅です。
テルミニ駅
終点のテルミニ駅。これまで英語のターミナル(終着駅)の語源かと思っていましたが、実は共同浴場を意味するラテン語のテルマエ(termae)から生まれたとのこと。駅の周辺がディオクレティアヌス帝時代の浴場跡だったことから、テルミニ駅と名付けられたのだそうです。今日の宿泊先は、ここから歩いて数分のところにありました。
ミサンガ売り
ホテルのロビーで日本語ガイドと待ち合わせて、ローマ市内観光に出発です。交通手段は徒歩と公共バス。最初の目的地はパンテオン。待っていたのは、多くの観光客と<ruby>曲者<rt>くせもの</rt></ruby>のミサンガ売りでした。いきなり手に付けようとする売り子。ガイドの抗議で追い払うことができましたが、下手をすると高額の値段を吹っ掛けられるそうです。
真実の口
ローマと言えば「ローマの休日」というわけで、続いて「真実の口」を訪れました。手を口に入れると、偽りの心がある者は手が抜けなくなるという伝説があります。教会のかたすみにあり、観光客も数人だけ。勇気を振り絞って手を入れてみると、何と――。手は無事に抜け、旅行を続けることができました。
ポンペイへ
翌日は旅の目的地ポンペイ遺跡ツアーです。
早朝ロビーでピックアップを待ち、大型バスに乗り換えて出発。ローマからナポリ経由でポンペイへ。遺跡の中に立つと、そこは異次元の世界。2000年の時空を超え、当時の生活が蘇ってきます。案内人が、道路が緩やかに傾斜していることに気付かせてくれました。排水のためです。古代ローマ人の技術水準を実感できました。(写真は、ポンペイから見たベスビオス火山)
エスプレッソ
せっかくイタリアに来たので、日本人ガイドさんに名物を紹介していただきました。軽食喫茶のバールでエスプレッソを味わいます。小さなカップに濃い目のコーヒー。砂糖をたっぷり入れて飲むのがイタリア風。苦味もありましたが、美味しくいただけました。
ユーロチョコレート
イタリアに二泊して帰国の途に就きました。帰りは、来た道を辿るので安心です。テルミニ駅から空港行きの列車に乗り、ローマからパリを経由して成田です。急ぎ旅だったので、お土産は空港で済ませました。前年に出回り始めたユーロ紙幣をかたどったチョコレートです。特別の休みを取らずに二泊五日の一人旅が無事終了。翌日は職場で、同僚たちとチョコレートを味わいました。
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